正直色々残念だった作品


そこまで大きく期待していたわけではなかったけど、それにしても残念というか、物足りないというか、色々不完全燃焼だった
まずそもそも短い
二日もあれば余裕でフルコンできるボリューム。やろうと思えば一日でもいけると思う
選択肢も少なく、ついでにスチルも少ないのでより一層ボリュームが薄く感じる
恋愛面の描写も薄くて、まず導入部分ラストに数研と生徒会どちらに入るか選び、そしてその直後の選択肢でもう個別ルートに入ってしまう。そこまでに攻略対象との一対一でのまともな会話がほぼ無いので唐突だった
個別に入っても積み重ねが薄く、なんだかよく分からないまま双方好き合いエンディングになってしまう
萌えたシーンがなかった訳ではないけれど、イベントが唐突に始まり唐突に終ってしまうので余韻も無く没入感が得られなかった
数乱戦と言う設定も壮大に見せかけて実際はそんな事が無いし、本気で戦いたいと思っているのは伍代だけなのでそう言う意味でも盛り上がりに欠ける肩透かしな設定だった
あと気になったのが文章の不自然さ
日本語崩壊は無いし、独特な表現が有る訳でもないけれど、（失礼な物言いで申し訳ないけれど）下手な文章という印象が拭えなかった
序盤、数乱戦などに関わる説明がされるけど、その時の話の持って行き方・台詞が不自然でぎこちない。台詞ではなく、用意された説明文をただそのまま読んでいるような感じで、会話をしているという感覚が薄くて違和感が有った
主人公が自分の性格を表現する時の台詞も妙に説明口調でぎこちなくて不自然だったし、もう少し自然に読める文章なら没入感も得られた気がする

恋愛に関するイベントは少なく、かつ短いのでキャラ萌えもなかなか維持出来なかった
唐突にイベントが終了して次のシーンに移行してしまうので余韻も無く、折角萌えたシーンだったとしてもその気持ちが次に繋がらなくて残念だった
おまけSSでは恋愛面の描写のフォローがされていて、そこは良かったけれど、そもそもそのSSを読むまでの条件が無駄に厳しいのがネック
当人のルート直後には読む事が出来ず、プレイ順によっては全員攻略後にようやく1周目に攻略したキャラのSSを読める設計
エピローグも無くEDで唐突に終ってしまう上、SSを読めるようになるまで時間がかかるので折角得た萌えを維持できなくて残念だった。何か大きなネタバレ要素が有る訳でも無い普通のED後設定SSだったし、攻略直後に読めるようにしてほしかった
バッドEDでは攻略対象が病むものも有りますが、そこでの病み方も唐突で残念。もう少し積み重ねの描写が欲しい

舞台となる梵学園はそれなりの家柄の子が集まる格式高い学校…とされているけれど、その割には昭和の古典的ヤンキーの様な不良が少なからずいるし、同じく古典的ないじめを繰り広げる女生徒もいて設定とのズレが凄かった
過度ないじめシーンが少なからずある上、主人公を含めた女子が理不尽に殴られ（かけ）るシーンも有るのは正直あまり気持ちのいいものではなかったなぁ

キャラクター設計自体は良かったと思っているし、萌えたシーンも有るのでただひたすら勿体ない作品という印象
数乱戦の設定をもっと活かしてほしかったし、恋愛も丁寧に描いてほしかった

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