ロボアニメ好きとしても非常に楽しめた良作



・システム
基本的なものは従来のオトメイトvita作品と変わらず。特に不便な所は有りません
非常にシンプルなデザインですが、その分見やすいし何より作品の世界観に合ったUIでした
メニュー画面を開くと下部にその時のBGMタイトルが表示される設定は初めて見ました。なかなか親切で良い
好感度の詳細な数値確認は出来ませんが、メニュー画面中央のマークでその時一番好感度が高いキャラが誰なのかの確認は出来るので攻略の際迷う事は有りませんでした
一度クリアしたルートはキャプタージャンプでやり直しがきくので、バッドの回収も楽なのでコンプはそう難しくないと思います
マップ移動で「？」表示されているところに行くとガラクタが拾えます。放置せずきちんと回収していれば最後のトゥルールートまでに全種類拾えます。早い段階でコンプ出来る程少なくもなく、かつ全ルート見ても全て拾えない程多くもない、ちょうど良いバランスでした
ガラクタの中にはサブキャラの音声データを聴けるものが有りますが、これにはロックがかかっています。それぞれ特定の条件をクリアすればパスワードが判明し、内容を聞く事が出来ます。周回を重ねるごとに色々な事が見えてくるシナリオとも相まって面白い設計でした
ワードも全ルート見れば自然とコンプ出来ているので、拾い損ねた単語の為にやり直す必要も無く有り難い。ワードの説明はクレイドルが音声付でしてくれる為、一部彼の私情が混じってるものも有って見ていて楽しい
ティアブレイド搭乗時の演出はより没入感が味わえて良かったです。ただ流石にロボを動かしまくるのは無理だったようで、戦闘シーンの演出はちょっと地味め。とは言え過去のオトメイト作品の戦闘シーンと比べると明らかに進歩してるのが分かるので、そう言う意味では安心感が有りました
ティアブレイドは搭乗者ごとにデザインが変わります。これがとにかくどれもカッコ良くて立ち絵が出る度うきうきしていました。こういう燃えを乙女ゲーで味わえるなんて素晴らしい


・ボリューム
ヤジュルはシュドを、ロウはアタルヴァをクリア後に解放されます。キャラクターの設計的にも表裏と言える部分が有るので納得の制限
トゥルーはクレイドルを含めた全員分を見てから解放される形です
1周目は8時間近くかかりました。色々込み入った設定も多く、自分の中でゆっくり咀嚼しながらプレイしていた為ちょっと時間がかかりました
2周目以降は大体3時間ほどでクリアしました
共通部分も2周目以降追加シナリオが挿入される為選択肢以外はオールスキップ…という事にはならずその分多少時間はかかりますが、それでも長すぎるという訳でもないので調度良いバランスでした
エンドはメイン4人は恋愛・悲恋が1種類ずつの計2種。ヤジュルだけが途中死亡バッドがふたつあります。クレイドルは大小それぞれのエンドがひとつずつ。バッドは有りません。そしてトゥルーエンドで全体では計13種。全てエンディングリストに登録され、トロフィーにも関わってきます
スチルは比較的多目。悲恋にも全てスチルが付いています。ティアブレイドのスチルも少なからずあります。めっちゃカッコいい
クリア後のオマケ要素はコンプスチルのみなのは少し残念。SSとか欲しかった…


・シナリオ
ロボットアニメによくあるお約束の展開が散りばめられていて、そう言うのが好きな身としては大変興奮した
ロボットもののお約束を周到しつつ、同時に女性向けとして適度にマイルド、或いは説明を省く良い塩梅でした
熱さも有るし泣けるシーンも多いですが、恋愛の描写はちょっと不足してます
微糖と言うより、過程の描写が少ない。共通は割とほのぼのしつつ皆でワイワイ、という感じですが、個別に入ると状況が逼迫しそれどころではなくなります。そしてそのまま終盤まで行き、恋愛的な意味でくっ付く
イヴと攻略対象が互いを想っているのは十二分に分かりますが、それが仲間としての域を出ていない様に見えてしまうかもしれない。恋愛的な意味で好きであるとしっかり分かる描写が少ないので、ここは不満に感じる人もいると思う
ただ個人的にはロボものとして必須の熱さと、先の気になるストーリー設計、各キャラの背景からくる切なさとのバランスとしてはこれくらいがちょうどいいかな、というのが正直なところです
個別のあの流れの中でもっと恋愛としての要素を表に出していたら、全体のバランスが崩れていた気がする
ロウに関してですが、発売前に公式で触れられている通り彼にとってのヒロインはあくまで橙イヴです。詳細はネタバレになるので下に畳みますが、ここはやはりネックになってくる部分だと思う
それ以外のルートでは攻略対象はきちんと白イヴを個人として想ってくれます
AI・アンドロイド・ロボットという存在と人間とのやり取りも好きなので、クレイドルとのやり取りは非常に胸にくるものが有りました。彼のルートの過去語り部分では本気で泣いた。久々に乙女ゲーでガチ泣きしました
また、「個の定義」がひとつのテーマにもなっています。イヴも攻略対象もその問題を背負い、それとどう向き合っていくかがきちんと描写されていて満足
電脳空間と言う要素も出てきます。あまり踏み込んだ話は出てきませんが、それでもそう言う要素が好きな人には勧められる
各キャラの設定や、そもそもの世界観から結構えぐいものが有ります。サラッと説明されてますが大分重く、言ってしまえば非人道的なものがあるので、そう言う重いものが苦手な方はご注意を




以下ネタバレ
公式で箝口令が布かれていますし、トゥルーに関わる部分を含め重大なネタバレになりそうなところは反転を用います。閲覧は自己責任でお願いします

[4回]

・シュド
本作のメインヒーロー、赤担当の古き良き主人公です
実の親は不明で育ての親も既に亡くなり、病気の弟の世話をしつつ同じような境遇の子達と共に何でも屋としてスラムで生きている…どっかで見た！という設定が散らばっていてほんと興奮した
序盤は彼視点で進むため、イヴとの出会いがより映えました。ボーイミーツガール…ロボものには重要な要素ですね
共通での彼はイヴの保護者的ポジションに落ち着きつつ、突っ込み役も兼ねるというちょっと忙しい立場。ヤジュルからオカンだと何度か言われていましたがまさにそんな感じで笑った
彼は古き良き熱い主人公ですが、妙に暴走する事は無くある程度冷静に状況を見られる子なので、こちらとしても落ち着いていられて良かったです。気合いと勢いだけでどうにかするぞ！という事にならないのは良い。
彼自身も3000年前の過去と関わりが有るのは驚きだったけど、落ち着いて考えてみたらそれも当然だった。なにせメインヒーローな訳だし。人助け病な彼の性格に明確な理由が有ると分かったのも良い
過去のシュドが見たもの、そして橙イヴとのやり取りも王道で実に良い。ただその先で彼が味わったものは予想以上に重かったですね…
擬似人類と言う設定は恐らく発売前は触れられていなかったので、そう言う意味でも驚きました。彼が転々とした人生の中に「単なる実験動物として」というのがあって胃が抉られた
重要な所で迷いが生まれてしまったシュドの弱さが好き。自分が死ぬかもしれない、でもイヴが死んだらそれを回避できるかもしれないと知った時、一瞬でも迷いが生まれるのは当然だし、そう思ってしまった事に落ち込むのも当然だし、そしてそこから復活する流れはやっぱりお約束で熱かった。自分の為に死のうとしたイヴの自己犠牲精神を否定したのもとても良い。シュドの真っ直ぐさが光る良いシーンだった
彼は橙イヴに対しても特別な想いを抱いていますが、あくまでそれは守るべき対象としてものであり、恋愛感情ではないと言う事はハッキリ分かります。シュドは白イヴと橙イヴを混同せず、別の存在として扱っているので変に引っかかる事は有りませんでした
バッドがなかなかにヘビーですね…。他のルートもそうでしたが、異形の身に落ちるのはやはりしんどい。シュドルートの場合彼以外の人の目にも触れる事になるし、何よりバッドだとシュドの病気の事は解決していない。つまり遠くない未来シュドはいなくなってしまうかもしれない。その時あの体のイヴがひとりで生きていけるのか……こう言うバッド好きだけどそれでもとてもつらい


・ヤジュル
軟派な大人枠の彼ですが、公式サイトでお察しの通り裏切り担当です
ほぼ全てのルートで裏切り、シュド等を傷つけ敵対する。他ルートでの死亡・行方不明率が半端無いある意味不憫なキャラ。トゥルーではちゃんと無事で本当に良かった
共通での軟派な彼は良いムードメーカーでしたね。イヴにちょっかいを出すだけじゃなく、ちゃんと全体の空気を読んでバランサー役を買ってもいる、大人枠に相応しい安心して見られるキャラ
ただそうは言っても2周目以降追加される初登場シーンの不穏さは半端ない。1周目で引っかかった「軍人からかっぱらった2本のナイフ」の出所と経緯がはっきり分かってゾッとする。ここに限らず周回する事で初めて分かる演出は見ていて楽しいですね
彼が橙イヴを恨んでいる理由には納得しか出来なかった。というか、3000年前の環境を考えると何も知らず平和な生活を送り希望論を垂れ流すお飾りでしかないお姫様の橙イヴはそりゃあヤジュルの様な立場の人間に恨まれて当然ですわ。彼の橙イヴ批判にはぐうの音も出ない
白イヴがヤジュルが裏切った哀しみと、3000年前の事を知った影響で橙イヴの意識に引っ張られヤジュルに恨みを募らせる一連の流れが見事で、かつゾッとして良かった。これは報いだと、あの純真無垢なイヴが言うの重い。「俺を殺さないで済む理由を探しているのか」と嘲るヤジュルも良かった。彼は自分が死ぬ覚悟はとっくにしているし、自分にとって一番重要な目的が無事果たされる事も分かっているからこそあんな状況でもある意味余裕な態度でいられるんだよなぁ
寸での所で「自分の意思ではない」と気付いて橙イヴの意識から逃れた白イヴが、ヤジュルが最初から自分たちを騙していたわけじゃないと知って安堵するまでの流れも好き。イヴは知らない事が多いけれど、一度知って理解すればちゃんと気持ちの切り替えが出来る子で好き
ヤジュルの過去語りと、彼のロジックを知ったイヴの受け止め方も良かった。彼の罰が足りないと言うなら自分も一緒に受けるという逞しさ凄い。「あくまで今のヤジュルはまだ誰も殺していない」と言うのは強引かもしれないけど、それでも体は入れ物、脳は借り物で自分の個の定義が揺らぎかけたイヴが言うからこその説得力が有る
ユーザー目線だと裏切ってからのヤジュルがずっと罪悪感に苦しんでいたのが分かるのも良いですね。これはおそらく他ルートでも同様だと思うので、当人ルート以外でヤジュルがこれをどう扱っていたのか、想像すると辛い
ステラ冊子SSによるとグッドエンド後はシュド達の所に居候する様で、そこでの様子をもっと見てみたい。何気に沸点の低い上、イヴに振り回されかけてるヤジュルの様は絶対面白い
バッドはやはり異形落ちですが、あまり悲壮感が無いのが救いかな…。回復の手立てが有るかは微妙な所ですが、それでもまだ他ルートよりは希望は有る気がする


・アタルヴァ
誰かを求め荒野を彷徨う人の記憶を持つアタルヴァ。察しが良ければ1周目でこの記憶の持ち主が分かってしまうのが正直何とも言えない。もうちょっと隠してくれると判明した時の驚きが大きかっただろうなぁ
ずっと軟禁されていたアタルヴァはとにかくどんくさい。仕方がない事ですが、イヴにも余裕で負けているのはなかなかに情けない…。ただある程度の戦闘は出来る様なので、ちゃんと鍛えればどうにかなりそうではありますが
兄弟以外との接点もなかった為異性に対しての恥じらいも皆無でイヴに触れたりその体を見る事に何の抵抗も無い。イヴもイヴで似た様なものなので、共通ルートでは度々シュドお母さんが苦労していて笑った
兄弟以外の他者との接点も無く、当然思い出も無いアタルヴァにとって自分の中にある正体不明の記憶への依存度が高いです。彼の兄であり、同じ様に記憶を持っているリグも登場しますが、彼は「あまり直接的な記憶じゃなかった」との事でその記憶にさして固執していない分、よりアタルヴァの依存度の高さが際立ちました
その持ち主がロウであり、しかも自分が記憶を一時的に植えつける為だけに生まれさせられたクローンだと知ってアイデンティティが揺らぐ流れはやはり見ていて辛かった。ロウもアタルヴァに対しては特に辛辣な言動が多く、完全に道具として見ていたのも相まってなかなか重いお話だった
一度死にかけるもリグの協力により危機を脱したけれど、その影響で放浪の記憶が消えてしまったアタルヴァの喪失感は大きかっただろうけれど、それをイヴがきちんと受け止めてくれてホッとした。イヴもイヴでアタルヴァ同様個の定義が揺らいだ状態だったし、その彼女に背中を押されたからこそアタルヴァも立ち直れたんだろうなぁ
精神的に復活してからのアタルヴァはなかなかに頼もしい。ED後も大気汚染の完全な解決は出来ていませんが、それでも遠くない未来きっと方法を見付けられると希望を持って見られるのが良い。カーマインも手伝ってくれる事だし
バッドはやはりえぐかった。見た目的にはあまりインパクトは有りませんが、それでもアタルヴァの心情を思うと…この先ずっとロウとして振る舞い続けなければいけないのは辛すぎる


・クレイドル
AIやアンドロイドと人との関わりを見るのが好きなので、クレイドルには泣かせてもらった
特に彼の過去語りはズルい
橙イヴに命じられ彼女の脳を取り出し、機械の体に移植しましたが、本当はその機械の目を覚まさせる必要はなかった。休眠状態のまま保存しておけば良いだけだった。なのにイヴとして目覚めさせてしまった。その理由が「ひとりぼっちは耐えられなかったから」とAIである彼が言うのはズルい。泣いた
彼はずっと健気に二人のイヴを守り続けてきたというのはこれまでのルートで分かっていたので、その積み重ねも有って非常に胸にくるシーンだった。壊れかけてまともなやり取りもままならない状態になってしまっているのも見ていて辛いものが有った
色々有って姿が変わりますが、男性体になったためイヴに対する好意がより表面化します。これまではずっと保護者としての情だったので、正直ちょっと唐突に感じてしまった。恋愛としての情にハッキリ変わったと分かるシーンが欲しかったかな
そして欲を言うのなら、真ん丸ボディのままのEDも欲しかった


・ロウ
彼は一番人を選ぶルートだと思う
公式で発売前に触れられていた通り、彼は3000年（実際はもう少し短いけど）の間、ずっとイヴを求めていた。でもそのイヴは白イヴではなくあくまで橙イヴで。これは当人ルートを含め全てのルートで揺るがない
彼は他ルートでも白イヴの正体が分かってからは、彼女に対してある程度の優しさを持って接してくれるし、彼なりに同情もしてくれている。なので意外と早い段階で普通のやり取りが可能になります
それ自体は良かったんですが、ただそうは言っても、結局彼にとって大事なのは橙イヴ。白イヴは彼女を結果的に守ってきた存在だから優しくしてくれているけれど、彼にとって道具である事は変わりません。白イヴとロウのやり取りや、この二人が上手くいく事を期待していた人には厳しいルートになってる
終盤、ロウを救う為に白イヴと橙イヴは統合を行い、結果的に橙イヴとして再登場しロウを救います。ここで白イヴの出番は実質終了となります。以降は橙イヴとロウのイチャイチャと、他キャラとのやり取りを見るしか無くなる
正直個人的には橙イヴに大した思い入れが無かったし、彼女が「きっとあの子（白イヴ）もそう望んでる」と言う度「アンタに白イヴの何が分かる！」と変な引っ掛かりを覚えてしまいました
ロウが橙イヴを想っているのは十二分に分かっています。共通・他ルートでそれは痛いほど分かった。ただ橙イヴがロウをどう思っているのか、ここがぼんやりしている
3000年前のロウに不老不死の処置を一緒に受けてと言われ、それを受け入れた時の橙イヴの感情は同情・庇護欲が強く、恋愛には見えなかったし、一人ぼっちで数百年生きた彼女がロウを求めたのも男性として好きだからと言うより、同じ境遇の仲間をただ求め、依存しただけにしか見えなかった。なので白イヴ退場後の二人のやり取りには感情移入があまり出来ず、一歩引いた所で見てしまった
ただこれに関しては仕方ないと思える部分も有って。橙イヴを3000年も思い続けたロウが白イヴに乗り換えたら絶対ハァ？？となってしまっていたと思うし。でもならばせめて、ED後にちゃんと白イヴをあの彼女の姿で登場させてほしかった。AIとしてぼんやりした意識のままクレイドルのボディに入った状態で終わりはあんまりだと思う。橙イヴとロウは寿命が長いままだから良いけれど、白イヴを待ってくれているシュドとアタルヴァはそうじゃない。あの状態じゃ白イヴの姿で再登場するのに何年かかるかも分かったもんじゃなくてそこに関しては納得がいかない
あれだけ悲惨な過去を背負い、必死に橙イヴを求めたロウが幸せになれた、と言う事に関してはほっとしたけれど、それ以外はなかなか扱いの難しいルートだった


・トゥルー
シュドルートから派生するため、ティアブレイドにも彼と一緒に乗ります。ただ恋愛的にくっ付く事は無いので他のキャラの立場が…という事にはならなくて良い。最終的にはなんとなく逆ハーっぽい所に落ち着くし
トゥルーは各ルートでばらまかれた謎の答え合わせルートでもあります。あれは何だったのかな、と思っていた事が綺麗に繋がっていき、非常に気持ちが良かった
3000年前の騎士達の魂がそれぞれの武器に宿る中、一番思いが強いであろうギルが出てこなかった意味もここでやっと判明する。これも王道の展開としてなかなか燃えるものが有った。最後、妹を見送るギルのあのスチルはどう考えてもズルい
ティアブレイドにギルの意思が宿っているからこそ、イヴを守る気持ちの無い者には動かせない。納得の設定だった
アルカディアの信じる神など実際は存在しないし、彼も元々はクレイドルと同様住民を管理する規模の大きくないAIだったというのも皮肉で良い
人類は同じ事を繰り返すというアルカディアの言葉を一蹴したイヴの逞しさも良かった
当人ルート以外での末路が可哀そうな事になっていたヤジュルがちゃんと救われたのにもほっとした。彼と対峙したアタルヴァが「イヴが悲しむから引き摺ってでも連れ帰る」と言い切った所が好きだし、ヤジュルのロジックを知ったカーマインが「前線には珍しくも無いや奴だ」とサラッと流したのも好き
ED後、何でも屋でみんなでワイワイ過ごしているであろう様をもっと見たい



ロボアニメ好きとして非常に楽しめる作品でした
また、周回を重ねる度に色々な設定が判明してくる流れも良かったです。とにかく飽きが来ないし、続きが気になる
恋愛要素は薄味で過程も多少抜けている為、そちらの描写を重視する場合は物足りないでしょうが、ロボもの特有の熱さやSF要素が好きな人にはとにかくお勧めしたい。無機物萌えが有る人にもお勧めです

あとは主人公のイヴが良いキャラでした
純真無垢で無知ですが、フワフワしている訳では無い。野生児でアクティブで元気な子です。自分の感情に素直に従っているのが良いし、自己が揺らぎかけてもしっかり立て直せる強さが有る。そこに攻略対象が支えられたというのが分かりやすい
最萌えはヤジュルに落ち着きましたが、共通ルートの様なみんなで過ごすシーンが一番好きかな…。やっぱりトゥルー後の様子が見たいのでFDが欲しい

乙女ゲーでロボもの、と言う挑戦的なテーマだし、内容は人を選ぶものかと思いますが少しでもそのアンテナを持ってる人には刺さるであろう熱さと切なさのバランスでした
今後の展開に期待します