乙女ゲーやシチュCDの感想諸々
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最大の問題、かつ不安点だった夜叉丸さん関連のアレコレの着地が思っていたよりも綺麗だったのがまずは良かった
1期の段階では「つばさの父親のせいで夜叉丸家が崩壊した」という曖昧な情報しか無かったので、これを2期でどう扱うのかは放送スタート前から正直大分心配していた
父親が具体的に何をしたのかとか、そもそも父親はどんな立場の人だったのかとか、そう言う情報は1期では殆ど無かった訳ですし。1期の段階で分かっていたのは音楽が好きだったという事だけ。生死すら不明というふわっと設定を話として広げ、そしてきちんと纏めてくれて本当に良かった
夜叉丸さんがつばさの父親を恨む理由は彼視点で考えればまぁ理解は出来ます。文字通り妹の仇みたいなものだし
ただそれを娘である、そして妹の件には無関係のつばさに向けるのは完全に八つ当たりだし、その為の道具として手塩にかけて育てた筈のBプロメンバーを利用している事にはずっと引っ掛かりを覚えていました。後者は特に
なので例の墓地のシーンでメンバーがつばさを守ろうとした事、そしてごうちんが「俺達は復讐の道具じゃねぇ」とはっきりと言ってくれてほっとした。ごうちんの台詞に対して夜叉丸さんが反応を見せていたので、彼の中でもそこは少なからず何かを感じる部分だったと分かったのも同時にほっとした。そこでシレッとした態度を取られたら「デビュー前から面倒を見て、厳しくも優しく育ててくれた夜叉丸さん」像が根本から崩れかねない所だった
そしてつばさの父の設定も上手に転がしてくれて良かった
既に他界した父親は実は著名な作曲家だったとした上で「妹の件は夜叉丸さんの勘違い」としたのはいい着地だったと思う。ちょっと強引ではあったけれど
もし仮に夜叉丸さんの認識が事実だった場合「主人公の父親がサブレギュラーキャラの身内を間接的に殺した」という構図になってしまうので、正直それは如何なものかと思う。キャラの生死に関わる問題が普通に出てくる世界観ならまだしも、現代のアイドルものでそれはちょっとそぐわない
なので「妹の件はどこぞのプロデューサーがやった事だった」とし、つばさの父親に責任は生じない形で収まったのはほっとした
13年間勘違いで恨み続けたと知ったらそりゃ墓地から逃走しますわ……という、夜叉丸さんだけの事を考えるとちょっと不憫ではありますが、まぁどうにか収まって良かった
などと思っていたら再びのトラップでびっくりしてしまった。夜叉丸……お前まだ何かやらかすのか……と。あと一人で観覧車乗ってる姿がシュールすぎた
そんな訳なので実は最終話までずっと夜叉丸さんを疑って見ていた。ダブルブッキングも彼の仕業だろうなと。11話でのフォローもマッチポンプ的なもので、まだ何か企んでるのでは……と思っていた。申し訳ない
修二社長とのやり取りはなかなか良かった。そりゃ拗らせたアラフォーが簡単に古巣に戻れるわけもない
ただその再会をEDの一枚絵であっさりと終わらせたのが本当に良かった。そこを丁寧に描写されたら、最終回が夜叉丸復帰ストーリーになりかねない。基本のメインはBプロとつばさであるという姿勢が強く見えたという意味でも良い最終回だった
カウントダウンライブに向けて起こるトラブルが夜叉丸さんは無関係の物で、つばさとメンバーが他のスタッフと共にどうにかするしかない、という流れに最終回がなっていたのが本当に良かった。ちゃんとBプロの物語になっていた
スポンサー関連の事やサプライズ演出の下準備はつばさが必死に頑張るしかない。その過程で、つばさがこれまで積み上げてきた努力と人との繋がりが力を発揮していたのが良かった
ヨーコさんが二つ返事で引き受けてくれたのはこれまで2年近い期間Bプロとつばさを見てきた上での信頼も有っただろうし、強面監督が協力してくれたのもA&Rとしてのつばさの姿勢を見たからでもあって、つばさのこれまでの頑張りが実を結んだようで嬉しかった
スポンサーへの説得もなかなか力技ではあったけれど良かった。商売である以上売り上げや利益は大事だし、こんなんじゃうちは無理ですよとなるスポンサーの態度も普通に理解できる。ただその上でつばさの熱意がおっさん達にもちゃんと響き、仕事として事が動いたのは見ていてほっとした。ファンタジーな流れではあるけれど、でもキャラクターの努力が報われるシーンは良いものですね
そしてメンバー達がそんなつばさの動きに直接介入しないのも良かった。過去、夜叉丸さんの仕業によるダブルブッキングが起きた時、自分たちも頭を下げると言って大黒社長に止められていたのがちゃんと活きている
その上で出来る限りの努力をし、アイディアを出してつばさに提案する。彼らも彼らで自分たちに出来る事をきちんと全うしているのが見られて嬉しい。ついでにつばさのメンタルフォローまでしっかりやっていて、彼らの気遣いが見れたのも良かった
そんなこんなでとても良い最終回でした。新曲も好みだし、アルバムの黒衣装での3DCGが有るのも嬉しいサプライズだった
特に新曲は早くフル聴きたい……けど8月なので困る。遠いわ……
2期全体で考えると、1期でお当番回が無かった悠太・帝人メインの回がしっかり有ったのがやっぱり嬉しかったですね。特に帝人回は彼の掘り下げが一気になされましたし
後続として追加されたキラキンのそれぞれのお当番回がきちんと有ったのも良かった
双子はやっぱりお互いの結びつきの強さと、でもある程度自立してる所が分かったし。あと何気に母親が他界しているという設定に驚いた。帰国子女であるという以外家族の設定は知らなかったので普通に驚いてしまった……
明謙の「実はTHRIVEとしてデビューする予定だった」という設定は既にアプリで出ていたので知っていましたが、やはりこの設定は重い
彼の年齢、和南たちとほぼ同期、でもデビューでは後輩と言う立ち位置によるコンプレックスや後ろめたさは2期1話から少し見えていたけれど、それを正面から描写する回がちゃんと有ってほっとしたし、そんな明謙の背中を軽く叩く役目をケンケンが負っていたのも良かった。群れるのは嫌いだけど気遣い上手で周りをちゃんと見る事が出来るケンケンが明謙のそう言う部分に気付かない訳もない
2期は全体的にユニットの垣根を越えての繋がりも増えた印象が有ります。2話で弥勒のフォローをしたごうちんとか、7話で和南の内面に踏み込んだ竜持とか
各ユニット内での結び付きだけでなく、Bプロ全体としての繋がりもより強くなった様で、見ていて楽しかったです
ただその分つばさとの一対一の繋がりはあまり多くはなかったので、もし3期が有ればそう言う描写にも期待したいなぁ
毎週放送を楽しみに待ち、公式アカウントからの情報を追っては何か出る度はしゃぐ、そんな作品は久々でした
3ヵ月間、ありがとうございました
アプリでは弥勒のSSRで財布的な致命傷を負いかけましたが、無事生き延びて良かった。桜と推しが美しい
PASHで先に公開されていたアプリアプデ後のSSRもどれも良かったので、大型アプデも楽しみにしています
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木下あんこ
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