乙女ゲーやシチュCDの感想諸々
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物凄く平和的な作品だった
宣伝通りバッドエンドも無く、優しい世界でまったり過ごしつつ健全な少女漫画の様な恋愛模様を楽しむ……
軽く、明るく乙女ゲーをプレイしたい時にはぴったりの作品かも
・システム
基本システムはこれまでのオトメイトvita作品と変わらず
細かなデザインが凝っていて、季節の移り変わりに合わせて色合いも変えているので見ていて楽しい
全体的に絵本の様な、ふんわりとしたデザイン
CGコメントが有ったり、おまけSSにボイスが付いてるのが地味に嬉しい
隠しは金太郎のEDをふたつとも回収する事で攻略可能。なので最短で2周目から出来る
シナリオも真相的なものではないので、早い段階で彼のルートに入っても特に問題は無い形
ただバッドエンドが無い事の弊害か、個別ルート入ってからの選択肢の少なさが尋常じゃない
1,2個しか無いので、流石にここはもう少しどうにかしてほしかった
一度ルートをクリアすれば、各種パラメーター調節して途中から再開も出来るので攻略は大分楽です
ゆのはは前向きだしとても有能。子供の時から手伝っていたのも有って旅館での仕事に慣れてるし、社会人経験が無い割にはビジネス敬語なんかもしっかり使えてる。そしてなんだかんだ言いつつも真面目でやる気が有る
見ていてハラハラする事も無く、安心感のある主人公だった
ただ代わりに彼女の母親が脳内お花畑で、その言動には大分イラッとした。ネタバレ含むので詳しくは後程
・ボリューム
1周目は4~5時間、2周目以降は2時間程度で攻略可能
上記の通り個別ルートは選択肢も少ないので体感的にはもっと短く感じるかも
また、共通ルートもちょっとボリューム的にはイマイチ
各章ごとゲストキャラがいて、彼らとのやり取りと共に話が進んでいく。周回する時の事を気遣ってか攻略キャラごとに展開に差が有るのは有り難いんだけど、ゲストキャラが同じ=抱える問題も同じ=その着地点もほぼ同じなので、流石に周回を重ねるだけ飽きがくる
平和的な世界観なのも有って話の流れが良くも悪くも読みやすいのでそう言う意味でも少し単調気味かもしれない
共通にもっと大きな差をつけるか、或いは個別をもう少し長くしてもらえたら有り難かった
以下ネタバレ
個別の前にシナリオ的に引っかかった部分をひとつ
上でも触れましたが、ゆのはの母親の言動がちょっとどうよ…と思わずにはいられないものだった
ゆのはが金沢に帰ってきたのは母親が倒れたからですが、まずこれが嘘です。彼女をどうにか呼び戻したかったとは言え、仮にも母親が倒れたと聞いて帰郷したゆのはの心境を思うと、私はこの時点で既にイラッとしていた
なんやかんやとゆのはを言いくるめて臨時若女将にした母親。一時退場しますが金太郎ルート終盤で戻って来て、「もうこのまま旅館に残っちゃいなさいよー」と軽く言ってのける
これだけならまだ良かったんですが、その際「デザイナーなんてさっさと諦めなさい」とも口にしていてもう完全に私のイライラはマックスだった
「地元に戻って家業を継げ」と言う親の気持ちは分かります。こういう仕事ですし、そりゃあ継いでもらいたいでしょう
でもゆのはには明確な夢があって、真面目にそれに取り組んでる
上京したは良いものの遊び呆けているだとか、三十路になっても全くデザイナーとして芽が出ていない状況下なら「もう諦めてさっさと家業継げ」と言うのも親の立場になってみれば納得ですが、ゆのははそうではないので、母親が喋る度物凄いストレスを感じた
最終的に色々有って、女将業とデザイナーの二足の草鞋でも良いかもねと言う所に落ち着くし、母子のすれ違いも解消してイイハナシダナーな所に着地しますが、私はずっと「夢をさっさと諦めろ」という母親の台詞を根に持っていた
素直になれず、口下手ですれ違う母子…という構図にしたいのであれば、母親が体調不良で倒れたけど回復と共にゆのはとのすれ違いも解消できた…と言うシンプルな流れで十分だった気がする。冒頭でわざわざ娘を騙す必要が本当に有ったのか、シナリオの流れ的にとても疑問
ちなみにこの母親は金太郎√以外ではあまり出てこない。お陰で終盤大事な所で母親への苛立ちで萌えを阻害される…と言うのは1周目にプレイした金太郎√のみで起きた現象だった。金太郎は犠牲になったのだ…
全体的に平和で優しい世界のお話です
よく言えば安心してプレイできるし、悪く言えば印象に強く残るような刺さるシーンは無い
大体が予想できる展開なので、シナリオ的な驚きは薄いです
幼馴染枠でお前の事は一番知ってるぜ~的ポジションな金太郎は本当に幼馴染あるあるネタを網羅したのでは?と言うレベルでお約束な展開
安心して萌えられるけど、先程触れた通り彼のルートでは母親が出張るのでその苛立ちで彼への萌えが邪魔された。もっとパンチ力のあるストーリーだったら母親を気にしてる心の余裕は無かったんでしょうが…
金太郎は隠しのルートで少し不憫な立場にもなっている。デフォ惚れ+メインヒーローの宿命なんだろうか…
宏太は朴訥とした雰囲気そのままに話が進んだので、こちらものんびりと楽しんでいたらラストの堂々としたキスシーンでちょっと動揺した。客の前でキスは駄目だと思うんだ、うん
彼は「明確な夢を追いかける者」と言うゆのはと同じ立場にいるキャラなので、価値観のズレなども無くそう言う意味でも安心して見れるルートだった
逆に価値観がズレまくっていたのが直昌。早い段階で察する事が出来ると思うけど、彼は家出中の御曹司
家事なんて全くやった事無かったから最初は失敗の連続だけど、物覚えは良いし賢い人なので一度教えればすぐに覚える
ふんわりした雰囲気で人当たりも良くて、ちょっと甘え上手でもある
ゆのはが彼に絆されるのも分かるし、逆に直昌がゆのはに惹かれるのも分かりやすい。一度すれ違ってから修正するまでの流れも自然だったのが良い
クリア後28歳と言う年齢にちょっとびっくりした高平
彼の正体も予測しやすいですが、要は商売敵。ロミジュリ的分かりやすい構図が良い意味でお約束展開とマッチしていた
メイン4人の中では一番精神的に捻くれてしまっている為、そこを解していく流れに大層萌えた
おまけSSで自分の弱さを見せる彼も良いし、それをしっかり受け止める若女将の男前っぷりも輝いていた
隠しの梅ノ介はちょっと人を選ぶかな…
彼は過去常連客でしたがここ暫くは足が遠のいている。その間に実は離婚をしていて…と言う流れ
ゆのはと金太郎にとっては馴染みのお兄さんで、梅ノ介にとっても彼らは親戚の子供の様な存在
大人として一度ゆのはを突き放しつつも、完全に遠ざける事の出来なかった彼の弱さは好き
ただ共通ルートではほぼ出番が無く、個別も他のキャラ同様短いので駆け足感が否めない
年の差、子供の時から知っていたという関係性、離婚経験者…と言う設定が有るので、もう少し濃く描写してもらいたかったかも
全体的に本当に優しい世界の話です
精神的に疲れている時はうってつけ
ただその分単調な所も有るので、勢いや刺さるものが欲しい時にはあまりお勧め出来ないです
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プロフィール
HN:
木下あんこ
性別:
女性
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