士業エドテンセイ.com 隠れ蓑 ニル・アドミラリの天秤 感想 忍者ブログ
乙女ゲーやシチュCDの感想諸々
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宣伝通り官能的で、裏切りの物語だった



・システム
基本システムは既存オトメイトvita作品と変わらず
好感度システムは無く、代わりに天秤システムが有ります
左(赤)に傾けば好感度アップ、右(青)に傾いたらバッドへ。逐一天秤の演出が入る為、グッドエンドを見るのはそう難しくはありません。一度でも青に傾いたら即バッド確定してしまうのでそこは注意が必要ですが
行路で一度クリアした章はやり直しがきくし、そこでグッド・バッドエンド条件やSS取得条件等も確認出来ます。ややこしいフラグも無いので、フルコンプは比較的楽な印象
章が細かく切り替わりますが、これは恐らく1章分=1日なんだと思います。夜に章が切り替わる事が多いし
ただそこに気づけるまでは作中経過時間が分かりにくいのが難点でした
紫鶴・累・隼人・隠しに攻略制限が付いています。特に隼人はラスト固定なので彼目当ての方はご注意を


・ボリューム/シナリオ
1周目は6時間程。2周目以降は行路を使って共通を飛ばせるため、3時間ほどで攻略可能です。個人的には丁度良いボリュームかな
作中での経過時間が5,6週間程なのでそう言う意味では短く感じるかもしれない
攻略キャラはメイン6人+隠・弟です
隠は隠し扱い兼大団円ルート要員ですが、恋愛関係にはなりません
弟の方も一応EDは有りますがバッド扱いな為、彼目当ての方は期待しちゃいけません
作中経過時間が短い為、話がサクサク進みます。なので余韻や積み重ねが足りないと感じるかもしれない
もう少し日常の他愛ないシーンが欲しかったかな
周回を重ねる事で事件の全体像が見えてきます。最後のルートでようやく全て片付きますが、つまりそれまでのルートでは事件の一部しか解決せず、大きな問題が残ったままになります。大団円を見た後に各ルートの事を考えると、あの事件は放置なのか…?と少し引っかかってしまうのも事実


・CERO:D
流血スチル・立ち絵も多少有りますがDになった要因は性的描写です
単純にスチルの肌色度合いが多かったり、スチルは無くとも性的な表現が濃いシーンも有ります。サブキャラによって無理矢理…と言うシーンもあるため、そう言った描写が苦手な方は注意が必要です
描写の濃さに差は有りますが、メインキャラルートでは必ず関係を持つ流れになります。場合によっては複数回
出会って数週間でそう言った流れになるため、なかなかスピーディです
ただ個人的には「箱庭育ちで性的知識・男性への耐性も皆無なお嬢様が外の世界でちょっと強引に押された結果コロッといってしまう」と言うのはそれはそれでリアルでアリかな、と受け入れられました。「華族のお嬢様が出会ってまだ間もない相手と関係を持つなんて許せない」と言う潔癖思考の方はこの作品やらない方が良いです
性的な描写の数自体は多いですが、あまり下品さや不快さは感じませんでした。一部の無理矢理的シーン以外は基本的に綺麗な描写をされているなと言う印象
発売前の宣伝やPVからそう言う描写が濃いのかな、と思っていた隼人や紫鶴がむしろ薄い方だったのには驚いた。これはある意味宣伝詐欺なのでは……?




以下各キャラネタバレ





拍手[2回]







・星川翡翠
予想通り好みど真ん中のキャラの方向性だった
基本的には穏やかで優しい子です。何でもかんでもストレートに言っちゃう隼人と、逆に言葉足らずな滉のフォローをしているシーンも多い。最年少なのに…
ツグミに好意を抱きつつもそれを否定して、そして彼女にも誰も好きにならないで欲しいと言う翡翠の矛盾発言は正直嫌いじゃない。彼自身がその矛盾に悩んで、苦しんでいる描写も有るし
杙梛にちょっかいかけられて色々爆発したのも、精神的にいっぱいいっぱいになっていた影響が大きいだろうし
リボン拝借の流れも好き。ついやってしまった、と言う気持ちと、それへの罪悪感でまた追い詰められちゃったんだろうなぁ
彼の自己否定と恋愛への嫌悪感の理由には納得しか出来なかった。あれは仕方がない…
翡翠は多分「性的な行為そのもの」より、「性的な行為をしたいと思う自分」への拒否感が何よりも強いんだろうなぁ。彼が見てきた、接してしまった男性と同じ存在になる事への拒否感が凄そう
その上過去の環境の影響で年齢不相応な知識が有るというのも、難儀だなぁ……。嫌悪感そのままにそう言った情報を完全にシャットアウト出来ればまだ楽だったろうに
それを受け止めた「私も一緒に汚して」と言うツグミの発言が妙に逞しくて好き。共通での「汚れたなら洗濯すればいい」と微妙に繋がっているのも良い
ただ一線を越えた後の「上手く出来ていましたか」という発言には笑った。そんなストレートに聞くでない
翡翠と母親の関係が崩れたまま終わらなかった事にはほっとした。百舌山は本当に胸糞だけど、それでも翡翠の中のわだかまりがきちんと消えたのは良かった
彼は栞さんとの関係も可愛らしくて好きです。他ルートでも母の様に、姉の様に接していてホッコリさせてもらった


・鵜飼昌吾
ツンデレ担当
第一印象は最悪ですが、何もかも全てを突っぱねる訳ではなく、彼個人を一人の人間として認識して接してあげればちゃんと関係を保てます
とは言え根本的にツンデレなので、ラブコメっぽいすったもんだなシーンも多く、見ていて飽きないルートでした
彼が捻くれてしまった理由にも納得がいくし、ある意味ツグミと同類なのも面白い
たまにすれ違いながらも少しずつ関係を縮めていく様はお約束の良さがるし、ぐちゃぐちゃに泣きながらの告白シーンには萌えさせて頂いた
翡翠同様一線を越えた後に聞かなくても良いことを聞いてきたのに笑った。確かに気になる事かもしれないけれども、なんてこっぱずかしい
雉子谷の手記も良い味を出していました。数年後、昌吾の元に戻って来てくれると良いな
彼のルートで出てくる尾鷲には苛々させてもらったけど、他のルートでの四木沼や百舌山と比べたら彼はまだ可愛いものだったんだなぁ…


・鴻上滉
言葉足らずで、隼人とはまた別ベクトルで言動がストレートな滉。ひとりでいるのが好きと言う性格のお陰で当人ルート以外では殆ど関わりが生まれません。ただそれも、彼の背景を考慮したらやむなし…といった所
彼は裏切り担当のキャラです。翡翠・昌吾ルートで察する事が出来るかもしれないけれど、内通者としてフクロウに在籍しています
なので彼のルートが制限かかっていないというのが少々引っかかる…うっかり1周目にやったらまずいのでは……
彼のルートはカラスの存在・四木沼との関係が肝になってきますが、この四木沼がまた存在感の大きいキャラで。危うく襲われかけるわ、バッドでは完全に持っていかれてしまうわでやりたい放題な御仁だった
途中自棄になったり、かと思ったらツグミを守ろうと必死になったり。そう言う彼の中での葛藤が見えたのが良い
色々な事が解決し、最終的に過去と決別できるEDでほっとした。「欲しかったものがすぐ傍にある感覚にまだ慣れない」と言う台詞に泣きそうになったし、幸せになってほしい


・汀紫鶴
今作のエロ担当……と思っていたら全くそんな事無く紳士的で驚いた。無駄に警戒して見てしまった
共通ルートや他ルートでもツグミをからかって遊んでいる風ですが、当人ルートではしっかり真面目に接しています
色々プッツンした結果強引にキスをしてはしまいますが、それ以外は紳士的。自分に落ち度が有ったと判断したらきちんと謝罪もする。他ルートでも何気にフォローに回ってる事が多く、良い人だな…という印象が蓄積されていきます。より一層警戒した事が申し訳なく思える…
とは言え気持ちが通じ合って以降のあのやり取り……というかプレイはなかなか色っぽかった。あれは他のキャラでは生まれないシーンだよなぁ
彼のルートは稀モノと言う存在、そして作家と言う生き物に深く切り込んでいきます。なので制限をかける必要は無かった気がする。作品の導入として、稀モノの説明ルートとして一番最初にプレイしても良かったのでは
そして彼の抱える本当の問題が他ルートでは放置されている事に不安しか感じない。いつか事故が起きてもおかしくないのでは…


・鷺澤累
正直シナリオがイマイチだったという印象が拭えない
彼のキャラクター性自体は嫌いじゃありません。滉同様裏切りがひとつのテーマになっている様で、ツグミとの立ち位置に差が生まれる流れまでは良かった
ただ中盤以降、ツグミがフクロウを離れる流れが引っ掛かる
他ルートではいちゃつきながらもツグミも攻略対象も仕事はちゃんとしています。だからこそCEROに引っかかるような色っぽいシーンが度々出て来ても気にせず受け止められました
ただ累のルートはそこが崩れている。色々名目を付けてフクロウを離れたけれど、結局いちゃついているし栞さんや隼人に迷惑・心配をかけている。そこが引っ掛かり、話の本筋になかなか意識がいかなかった
ED後、栞さんや隼人にしっかり怒られるシーンでも有ればまだ良かったんですが、残念ながらそんなものは無いのでモヤモヤしたまま終わってしまった。多少突っ走ったり無理をしても、栞さんに窘められれば納得もするし反省も出来るのがツグミの良い所だったのに、その要素が消えてしまっている
あとやっぱり百舌山が胸糞


・尾崎隼人
彼自身は良いキャラだし恋愛描写も比較的丁寧なのに、隠しの存在で割を食ってしまっていて大変不憫
隼人は一目惚れ枠ですが、そのタイミングは本編開始時点ではありません。時期の明言はされていませんが、恐らく1,2年ほど前からツグミを一方的に知っていて、その時からずっと好いています。共通の段階から好意ダダ漏れなのも納得
個別入ってすぐについ先走って告白をしてしまいますが、以降はツグミの答えを急く事も無く、強引な事もしません。ちょっと嫉妬する事は有りますが、それもまた可愛らしいものでした
仕事をしっかりこなしつつ、少しずつツグミとの距離を縮めていったのでようやく結ばれた時の達成感が凄い
彼の正体にはなんとなく察しが付いていましたが、事件が起きないまま話が進んだ場合どうなったかちょっと見てみたい。弟が鬼門過ぎるけれど
ただやっぱり隠しとルート共有状態なせいで物凄く割を食っている。当人ルートなのに隠しに嫉妬しなきゃいけないし、終盤の尺も隠しに取られている。ガチガチの制限をかけた上にこの扱いは流石に不憫が過ぎる


・隠由鷹
隠しとしてルートが有りますが、大団円扱いなため恋愛関係にはなりません
ただ既に申し上げた通り隼人ルートから派生する形になるため、隼人の事が気になって仕方がない
そして隠はある意味で真犯人でもあるので、攻略したいという欲が一切湧かなかった
状況的にもう完全に詰んでいるのに「隠さんを信じたい」と言い続けるツグミにも苛々した
ツグミにとって隠は幼い頃一緒に過ごした大事な相手ですが、それは説明台詞でしか明かされません。ろくな回想シーンも無い為こちらとしては正直全く隠への情が湧かない。その上彼は取り返しのつかない事をいくつも仕出かしているので、信じるも何も無い状況です。でもツグミは信じたい、救いたい、赦したいと言う。なんかもう辛い
恋愛関係にならないとはいえ隠を攻略対象にするならば、彼にあんな所業をさせるべきではなかったと思うし、逆にあんな事をした以上攻略対象などにはしないで欲しかった
そして何故隼人のルートと纏める形にしてしまったのか。そこはしっかり分けて作って欲しかった


・久世ヒタキ
EDがバッド扱いなので攻略対象と言うには微妙な所ですが一応
何と言うかまぁ物凄いヤンデレ弟でした
しかし何故病んだのかが明かされない為、彼には全く萌えなかった
おまけSSで彼の病っぷりが大分ヤバイ所まで行っていると分かりますが、肝心のその原因が描かれない為なんだか上滑りしている印象です。ツグミが甘やかしすぎたから、と言う理由じゃ納得できないレベルで病んでいる
各キャラED後、ヒタキが邪魔をしてきそうなのが心配だし、FD等が出た際にそう言った描写が有ったら…と思うと辟易する。取り敢えずツグミは早いとこ結婚して、ヒタキは全寮制の学校にでも送り込んだ方が良い、それがみんなの為だ




多少引っかかる所は有りつつも、萌えたし楽しませて頂きました
特にアパートメンバーのやり取りが好きなので、何か他の媒体でも見れたら良いなぁ
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